クルミ!?洗顔石鹸

クルミの洗顔石鹸

変5
昔から、あまり自分の分の身だしなみには気を付けないような人間でした。顔を洗うのも水だけ、歯を洗うのもいい加減、洗顔用の石鹸なってもってのほかというような。自分で勝手に「男は中身で勝負」なんていてペラペラの中身をしているような人間でした。

 

そんな私がある日、町を歩いていてテイッシュと一緒に「男性用の洗顔料のサンプル」をもらったことがあります。裏の説明書きを読んでみると、「クルミの小さなかけらが入っていて、替えの油と汚れた皮脂を一気に落とす」と書いてありました。

 

どう魔が差したのか「せつかくもらったのだから、捨てるのももったいなし、一度だけ使ってみよう」とその日の風呂で使ってみる事にしました。

 

洗顔料を開けて手に出した途端、何やら少しごつごつしたようなものを感じ、何となく嫌な予感がしました。本当は、自分の信念を貫き通しそこでやめておけばよかったのですが、興味に轢かれ、ついつい川に塗りたくってこすり付けてしまいました。

 

すると何やらさつきのごつごつしたものが顔面をこすって、たわしか何かでこすられているような気分になりました。どうやら「クルミのかけら」とは書いてありましたが、私の皮膚にとっては「このクルミのかけら」は大きすぎて固すぎて、汚れた皮脂ではなく皮膚を一枚めくり取ってしまうような気分になってしまいました。

 

それでも最後まで使えば少しは柔らかくなるかと思って続けてみたものの何の変りもなく、結局少しはきれいになったような気はしたものの、それ以上にひりひりさが残り続けました。

 

結局「洗顔クリームなど使うものではない。石鹸と水で十分」というのが睦論となりました。今でも朝は水だけ、風呂に入った時に時たま石鹸で顔を洗います。しかし、石鹸を手で泡立てる時、いつも「何か異物は入っていないか」とついつい注意してじっと見つめてしまう癖がついてしまいました。